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インドライオン ( Japanese )

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インドライオン Gir lion-Gir forest,junagadh,gujarat,india.jpeg
インドライオン(ギル森林国立公園、左からメス、オス、幼獣)
保全状況評価 ENDANGERED (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))[1]
Status iucn3.1 EN.svg
分類 : 動物界 Animalia : 脊索動物門 Chordata 亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata : 哺乳綱 Mammalia 亜綱 : 獣亜綱 Theria : 食肉目 Carnivora 亜目 : ネコ亜目 Feliformia : ネコ科 Felidae 亜科 : ヒョウ亜科 Pantherinae : ヒョウ属 Panthera : ライオン P. leo 亜種 : インドライオン P. l. persica  学名 Panthera leo persica
(Meyer, 1826) 和名 インドライオン 英名 Asiatic Lion、 Indian Lion

インドライオン学名Panthera leo persica)は、哺乳綱食肉目ネコ科ヒョウ属に分類されるライオンのひとつの亜種で、アフリカに生息するライオンと比較すると小柄であり、体色も薄い。かつてはインドから、中東アジアまで分布していたが、イラン中東アジアでは絶滅した。現在では保護されたものがインド北西部のグジャラート州カーティヤーワール半島ギル森林国立公園 野生生物保護区で523頭が生息しているだけとなっている。[2]

形態の比較[編集]

インドライオン
  • 頭胴長:140-195cm
  • 尾長:70-88cm
  • 体重:120-200kg
  • 寿命:25-30年ほど
アフリカライオン(参考)
  • 頭胴長:オス170-250cm メス140-175cm
  • 尾長:オス70-105cm メス60-100cm
  • 体重:オス150-250kg メス120-182kg
  • 寿命:15-20年 性成熟:2-3年
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    タテガミが短いのが特徴のインドライオン

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    タテガミが長いのが特徴のアフリカライオン

分布[編集]

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ギル森林国立公園 野生生物保護区

インドグジャラート州ギル森林国立公園野生生物保護区)

インドライオンの特徴[編集]

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インドライオンのオス(恩賜上野動物園)
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インドライオンは木がまばらに配置された施設で飼われることが多い。よこはま動物園ズーラシア
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アフリカライオンは草原のような開けた施設で飼われることが多い。多摩動物公園

(アフリカに生息するライオンと比較してのインドライオンの特徴)

  • やや小柄。
  • 体色が薄い。
  • 体毛は密集している。
  • オスのタテガミも荒く短い。
  • 腹部の皮膚に長いひだ状のたるみがある。
  • 尻尾の房毛が長い。
  • 主に林の中に住む。
  • 単独で狩りをする。
  • 食性は肉食であるが、昆虫類から爬虫類、小動物-大型草食獣までと多岐にわたる。草を食べる事もある。

生態[編集]

アフリカに生息するライオンは草原に生息し、主に群れで狩りを行う。一方でインドライオンは森林・主に林の中に住み、狩りは単独で行う。動物園などの展示飼育においても生息地の状況を考慮している場所が多く、アフリカライオンは草原のような開けた施設で飼われているのに対し、インドライオンは木がまばらに置かれた施設に展示されていることが多い。

食性は肉食であり、シカスイギュウイノシシ等の大型草食獣を主に捕食する。この他に昆虫類から爬虫類、草を食べる事もある。

アフリカに生息するライオンは20頭近いメスライオンを従え群れを作り、繁殖力が高いが、インドライオンは最盛期でも5-6頭程度にしかならない。

インドライオンの繁殖力は低く、約500回近い交尾で1回の出産となる。1回につき平均2-3頭を出産する。また生息地や個体数が限られているため遺伝的多様性が低く、精子の70-80%が奇形と言われているのも低い繁殖力の要因のようである。

人間との関係[編集]

絶滅危惧[編集]

イラン中東アジアでの絶滅の原因は不明である。 インドでは、19世紀以前には1,000頭以上のインドライオンが生息していたが、狩猟や開発により頭数が激減し、1913年には20頭までに減少した。その後、森林省当局の効果的な保護や努力の結果、ギル森林国立公園内のライオンの生息数が大幅な増加を記録し、2015年現在では、523頭に増加し保護に成功した[3]

19世紀後半までインドライオンとベンガルトラは、インドの多くの地域で共存していたが、現在はインドライオンはギル森林国立公園野生生物保護区のみで生息してる。他州の森林国立公園野生生物保護区にインドライオンを移す計画もあるが、ベンガルトラがインドライオンを殺すかもしれない懸念から計画は進んでない。[4]

頭数 オス:メス:幼獣. 1968 177 - 1974 180 - 1979 261 76:100:85 1984 252 88:100:64 1990 249 82:100:67 1995 265 94:100:71 2000 327 - 2005 359 - 2010 411 97:162:152 2015 523 109:201:213

参考:ライオンの亜種[編集]

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木の上に登っているインドライオンのメス(恩賜上野動物園)

体の大きさや毛の長さ、体色などが地域によって異なるので下記の亜種があるとされている。アフリカに生息するライオン達の亜種とインドライオンの亜種では大きな違いがある為、アフリカライオンとインドライオンと分けての比較をした。

  • Panthera leo persica インドライオン
    • インドからイランに分布。
    • 現在はインドのギル保護区にのみ生息。イランは1930年に絶滅。
  • Panthera leo leo バーバリライオン
    • モロッコの首都ラバトに開園したラバト動物園に生息。
  • Panthera leo roosevelti アビシニアライオン
    • エチオピアからスーダンに分布。
  • Panthera leo somaliensis ソマリライオン
    • ソマリアからケニヤに分布。
  • Panthera leo senegalensis セネガルライオン
    • セネガルとナイジェリアに分布。
  • Panthera leo kamptzi カメルーンライオン
    • チャド湖に分布。
  • Panthera leo nyanzae ウガンダライオン
    • ウガンダに分布。
  • Panthera leo azandica コンゴライオン
    • 中央アフリカに分布。
  • Panthera leo hollisteri ビクトリアライオン
    • ビクトリア湖北岸に分布。
  • Panthera leo massaica マサイライオン
    • ケニヤ・タンザニアに分布。
  • Panthera leo bleyenbergi アンゴラライオン
    • アンゴラ・ザンビアに分布。
  • Panthera leo vernayi カラハリライオン
    • カラハリ砂漠に分布。
  • Panthera leo krugeri トランスバールライオン
    • トランスバール地方に分布。
  • Panthera leo melanochaita ケープライオン
    • ケープ地方に分布していたが1865年に絶滅。

学者・学説によっては同一種としてみる見方もある種も多い。

脚注[編集]

  1. ^ Breitenmoser, U., Mallon, D.P., Ahmad Khan, J. & Driscoll, C. 2008. Panthera leo ssp. persica. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.1.
  2. ^ Asiatic lion population in Gujarat rises to 523[1]
  3. ^ Boost to Gujarat pride: Lion numbers cross 500[2]
  4. ^ College of Biological [3]

関連項目[編集]

 src= ウィキメディア・コモンズには、インドライオンに関連するメディアおよびカテゴリがあります。  src= ウィキスピーシーズにインドライオンに関する情報があります。

外部サイト・参考資料[編集]

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インドライオン(学名Panthera leo persica)は、哺乳綱食肉目ネコ科ヒョウ属に分類されるライオンのひとつの亜種で、アフリカに生息するライオンと比較すると小柄であり、体色も薄い。かつてはインドから、中東アジアまで分布していたが、イラン中東アジアでは絶滅した。現在では保護されたものがインド北西部のグジャラート州カーティヤーワール半島ギル森林国立公園 野生生物保護区で523頭が生息しているだけとなっている。

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