ブッシュカン(仏手柑、学名:Citrus medica var. sarcodactylus)は、ミカン科ミカン属の常緑低木樹で、「カボス」「ユズ」などと同じ香酸柑橘類の一種である。シトロンの変種。ブシュカンとも言う。
なお、高知県四万十川流域で栽培されている「ぶしゅかん」は、同じ香酸柑橘類の「餅柚」と呼ばれる品種であり、緑色で球状の果実である。ブッシュカンと区別するため、ひらがな表記としている。ブッシュカンを手仏手柑[1]、ぶしゅかん(餅柚)を丸仏手柑と区別する場合もある。
インド東北部原産。果実は芳香があり濃黄色に熟し、長楕円体で先が指のように分かれる。名称はその形を合掌する両手に見立て、「仏の手」と美称したもの。学名とは別に、英語では「Buddha's hand」「fingered citron」とも呼ばれる。
暖地で観賞用に栽植されるほか、食用・薬用ともされる。身が少ないので生食には向かず、一般的に砂糖漬けなどで菓子にしたり、乾燥させて漢方薬にしたりして利用される。
日本における2010年の収穫量は5.0 トンであり、その全てが鹿児島県において生産されている[2]。