サカタザメ(坂田鮫、Rhinobatos schlegelii )はガンギエイ目サカタザメ科(英語版)(Rhinobatidae)に属するエイの一種。また、サカタザメ科のエイの総称。全長1m。エイ類の外見上の特徴である胸びれの広がりが他種よりも小さく、サメとエイの中間のような外見とサメという和名を有するが、鰓孔が腹面にあることからエイの一種として扱われる[1]。食用。
三角形に突出した吻を有する。前方に延びた胸びれと吻が融合し体板を形成する。胸びれの後縁と腹びれの前縁は密接する[2]。第一背びれの基部が腹びれよりもかなり後方にあることで、他属と識別できる[1]。他のエイ同様に体は扁平であり、長い尾部を有する[2]。上面から見ると、菱形の体に尾がついたような姿をしており、サカタザメ科の仲間はこの外見上の特徴からギターフィッシュ(guitarfish)の英名を持つ。
近海の砂底に生息し、冬場はやや深い場所に移動する[3]。卵胎生で、6月頃6-10尾ほどの胎児を産む[1][3]。
サカタエイ(和歌山県)、サカタ(関西・長崎県)、スキ(関西・鳥羽市)、スキサキ(高知県・宇和島市・小野田市・島根県)、コオト(松山市)、カイメ(福岡県)、トオバ(東京都)など[2][3]
底引網で漁獲される。魚肉練り製品の原料のほか、ふかひれとしても利用される[2]。鮮魚は関西では刺身にもされる[1]。湯引きや洗いにして酢味噌でも食される。